2013年6月14日金曜日

土地所有者を調べる前に知っておくこと

「隣の土地が空き地なんだけど、草が生えてて虫が多いからどうにかしてほしい」

「近くに息子のために良い土地があって買いたいけど、誰が持っているかわからない」

そんなときにその土地を誰が持っているか調べたいけど、調べ方がわからないというときはありませんか?

そんな人たちのために土地の所有者の調べ方を教えます。


1、土地所有者を調べる前に知っておくこと

まず、土地の所有者を調べる前にいくつか知っておくことを説明します。一番最初に知っておいてほしいのは、「地番」です。



・【地番】
地番とは土地の番号であり、住所とは違います。例えば、家があって住所があるとその下の土地は何となく1つになっているような気がしてしまいますが、必ずしも土地が1つではなく、2つ、3つと分かれているときがあります。

そういった土地にはそれぞれ住所と同じように1つずつ番号があります。土地が3つに分かれている場合には3つそれぞれ番号があり、その土地の番号を「地番」と呼びます。そして、土地の数を「筆(ふで)」と呼び、使い方としては、

「あの土地は狭い土地だけで3筆に分かれている」

とか、

「あの土地は広いけど1筆しかない」

など土地の単位として「筆」という言葉が使われます。土地の所有者を知るには住所ではなく、この「地番」を知らないと調べることができませんので、「住所」と「地番」は違うことを覚えておいてください。しかも、住所と地番が必ずしも同じ、もしくは似た番号ではないときがあります。昔の「字(あざ)」などがあるところでは、住所に「字」がなくても地番で字が残っている場合があったりして住所と違う場合があります。また、3つの筆に分かれている土地を購入して家を建てた場合は住所はその中の1つの地番と同じ番号になることが多いですが、他の2つの地番と住所はもちろん違う番号です。


・【土地台帳】
法務局や市役所や町役場、村役場などに置かれている台帳(大きなノートのようなもの)にその市町村のすべての土地の番号や広さ、用途、所有者、どうやって手に入れたかなどが書かれています。また、一つの土地を複数で取得していればその割合(Aさんが3分の1、Bさんが3分の1、Cさんが3分の1など)もわかります。

ちなみにこれは誰でも見ることができます。最初は人の情報を勝手に見ていいのかと悪い感じがしましたが、これは、誰でも見ることができるものです。

閲覧には手数料がかかります。市町村によって違いますが300~500円くらいでした。



・【公図】
法務局や市町村に登録されている土地の地図に地番がかかれたものです。これがあれば、細かい地番を調べることができます。市町村役場ではコピーをすることができます。

こちらも閲覧料がかかり、同じように300~500円くらいからだったと思います。



・【要約書】
こちらは法務局で取得することができる書類で、こちらには不動産の所有者、土地の面積、用途、地番、お金を借りていて銀行の抵当権が付いていればその金額も知ることができます。

こちらの価格は300円くらいだった気がします。



・【登記事項証明書】
こちらも法務局で取得することができ、要約書と違うところは、その書類が公的な証明書だということです。要約書を請求すると普通の紙に印刷されて渡されますが、登記事項証明書はコピーすると「コピー」という文字が浮かび上がるような紙に印刷されています。

登記事項証明書は公的に効力のある書類で、そこに記載されている内容は法務局に登録されていますよという証明です。例えば銀行でお金を借りたりする場合にはこの登記事項証明書を使います。

登記簿謄本とはほとんど同じものだと思ってください。

こちらは要約書より高く、500円くらいだった気がします。



・【どれで調べれば良いか】
個人的には市町村役場に行って土地台帳を確認するのが一番安く、早い方法だと思います。というのは、土地の所有者を調べようと思って筆が1筆以上ある場合には台帳なら本の貸し出しなので何筆も調べることができますが、要約書や登記事項証明書は一回につき1筆しか調べられません。

なので、もし法的な効力がある書類が欲しいとか、土地についている抵当権まで知りたいという方以外の簡単な調査は土地台帳で良いと思います。ただし、土地台帳は法務局に比べて更新が遅いです。たしか一年に一回だったと思いますが、土地の所有者が変わったりすると法務局へ届けられ、法務局のデータはすぐに書き換えられますが、市町村役場はそのあとでデータが来て、まとめて台帳に記入されるため更新が遅くなります。最新の情報を知りたい場合は土地台帳はオススメできません。



では、実際に土地の所有者を調べる方法を説明します。

 ↓↓ 実際に調べる方法 ↓↓
2、法務局で土地の所有者を調べる
3、市町村役場で調べる
4、インターネットで土地の所有者を調べる
5、不動産会社に調べてもらう